男だらけの工場勤務で育休取得しました。

目次

始めに

どうも、社内で初めて男性の育児休業を取得したまさです。

男性の育児休業が徐々に浸透しつつありますが、その取得率は13.97%(令和3年度雇用均等基本調査より)となっています。
周りが育児休業を取得していないと「育休取ります!」とはなかなか言えないのが悩みの種ですよね。

育児休業のデメリット
  • 収入が減る
  • 周りに負担がかかる

育休取得率の低さはほぼこれです。
私もさんざん悩みました。

ですが、それ以上にメリットもあります!

育児休業のメリット
  • パートナーの身体的・精神的負担が減る
  • 子どもとの時間を作れ、愛着関係を結べる
  • 仕事復帰後の働き方や家庭での過ごし方を話し合える
  • 働かずに収入を得られる

あらゆる方面で言われているメリットがこんな感じ。
精神的な負担が増えると家庭内が荒れ、お互いに辛くなり、子どもにも悪影響ですよね。
それは避けたいところです。

また、私が推したいのは「働かずに収入を得られる」という点。
(育児は仕事以上に大変ですが、それは置いといて下さい。)

「労働に縛られない生活=FIRE生活」として最近人気があり、耳にしたことがあると思いますが、育児休業も似たようなものではないですか?
それを国が支援してくれるのだから、これは使わないと損!

そんなわけで我が家の実情や実際にやっていたことなどを交えていきたいと思います。

そもそも育児休業って?

育児休業制度産後パパ育休(出生児育児休業)
取得可能期間出産予定日~1歳の誕生日
(2歳まで延長可)
子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能
1歳以降の延長育休開始日は1歳、1歳半の時点に限定
育休開始日を柔軟化
対象外
1歳以降の再取得特別な事情がある場合に限り、再取得可対象外
申し出期限原則1ヶ月前まで原則2週間前まで
分割取得の可否2回の分割取得可
(それぞれ申請する)
2回の分割取得可
(まとめて申請する)
休業中の就業の可否原則就業不可労働者が合意した範囲で休業中に就業可
(労使協定を締結している場合のみ)

第1子:そら誕生時

1人目のそらが産まれた2017年は保育士ではなく、鉄筋工場の一角で機械整備の仕事をしていました。
事務職に女性はいましたが、ほぼ男所帯なので当然のごとく男性の育児休業を取得した人なんていません。

誕生前の状況

子どもが産まれる前の我が家はこんな感じです。
私が1年間育児休業するほどの金銭的余裕はなく、お互いの実家も頼りがたい状況です。
話し合って私は1ヶ月、妻は1年間の育休取得を決めました。

まさ

5月生まれなので、妻の1年取得は保育園入所後の復帰がしやすかったです。

夫(私)
仕事の考えや収入割と何でもいい

年収約330万円

月収約26万円(額面)
  約22万円(手取り)

賞与約12万円(年2回)
やりたい仕事をやっている

年収約400万円
育休取得期間1ヶ月1年
家事分担炊事・買い物洗濯・掃除
実家状況電車で1.5時間程度
片親のみで祖母(若干の要介護)も同居
電車で1時間程度
片親のみで育児スキルはほぼ無し
まさ

実家は遊びに行く程度でほぼ頼れません。

育休取得による収入の変化

育休前育休を取得した年変化量変化率
年収
(額面)
約336万円約311万円-25万円約-7.4%
年収
(手取り)
約288万円約267万円-21万円約-7.3%
月収
(額面)
約26万円約26万円×11ヶ月
約17万円×1ヶ月(育児休業給付金)
月収
(手取り)
約22万円約22万円×11ヶ月
約17万円×1ヶ月(育児休業給付金)

-5万円

約-22.7%
賞与
(年2回)
約12万円約4万円(夏・冬ともに)-8万円約-66.6%

5月に育児休業を取得しているので夏の賞与が1ヶ月分減るのは覚悟していましたが、冬の賞与も大幅に減らされたのは納得がいきません。

月単位でみると-5万円で済んでいますが、年単位でみると-21万円

少し痛手ですが、逆に考えてみて下さい。

まさ

この金額を払えば働かなくて良い!

寝不足の母親一人で赤ちゃんの面倒見るのって本当に大変。
働きながら赤ちゃんの面倒見るのも大変。
その負担を大幅に減らせるのです!

育児休業給付金と住民税(育休取得した年)

住民税は「前年度の収入から計算される税金」なので、育休中でも納付義務があります。

通常、住民税は給与から天引きされる「特別徴収」ですが、自分で納付しに行く「普通徴収」に切り替わります。
育休が終わった後に納付書が届くので、自分で納付しました。

住民税は納付の意思があれば分納が可能なので、理由も明確なので厳しいときは自治体に相談してみましょう。
 自治体によっては分納していれば延滞金がかからないこともあります。
 放置するよりは絶対に良いです。

育児休業給付金と住民税(翌年)

そして収入が減っているので翌年以降の住民税はどうなるのかというと…育児休業給付金は所得に当たらないため非課税となります。

つまり1ヶ月の育休の場合「給与×11ヶ月+賞与」となります。

所得が低くなるということは住民税も低く、保育所の利用料も低くなるということです。
翌年限定ではありますが、結構大事です。

(ふるさと納税も所得から計算なので、ちょっと損した気分にはなります。)

社内初の男性の育休取得に向けてやったこと

STEP
妊娠報告と育休取得を伝える

まずは上司へ妊娠報告からそのまま育休取得の意思をストレートに伝えました。
まだまだ一般的ではなかったので驚かれましたね。

感触は悪くありませんでしたが「とりあえず社長へ報告する」ということで終了。
同僚や先輩方にも伝え、喜んでもらえたり驚かれたり…幸いなことに否定的な意見は(表面的には)出てきませんでした。

STEP
社長の承認と育休中の体制作り

社長からお祝いのお言葉と承認をいただくとともに、育休中に不備がないように体制を作るように指示されました。
当時は「整備リーダー」という立場であり、ISO関係の書類をまとめていたので、それを終わらせました。

STEP
さぁ産まれます

初めての出産は予定日より少し早く、破水から約3時間(病院では約1時間)のスピード出産でした。
当時はコロナもなく立ち合い出産ができたので、妻の手を握りながら「大丈夫だよ」と伝え続けていました。

STEP
各方面への報告と申請

産まれた翌朝に両家の家族に電話で報告。
市役所で出生届とかの書類を書き書き…。

STEP
そして問題の会社への報告

妻の入院中に書類提出や育休の挨拶のために会社へGO!

まさ

郵送で良かったんだけど、一応ね。

しかしここで思わぬ事態が…
「母子手帳のコピーを取る」ということで部長に渡したら、出生証明以外に妊娠中の状態までコピー取りやがりました!

「どれが必要になるか分からないからさ。何度も来てもらうの悪いし、念の為ね。」

と言ってこちらの話も聞かずスタスタ去っていきました。
完全にセクハラですね。妻…ごめん。

STEP
1ヶ月の育休

母乳は問題なく出たので、粉ミルクの必要はなし。
産まれたての子は非常に繊細で、抱っこの力加減が難しかったのをよく覚えています。

気になるのは育児休業給付金。
給付されるのは2ヶ月後なので、その間は無収入ということです。
貯金を切り崩しての生活ですね。

妻も6ヶ月目以降は育児休業給付金が66%➡50%に減額されるので注意が必要です。

STEP
そして復職へ

「産後1ヶ月は外出せずに安静に」ということで1ヶ月の育休でしたが、後から考えると一緒にお散歩とか行けるように2ヶ月以上取得しておけばよかったと思っています。

そして会社から特に電話も来ることなく1ヶ月が経過。菓子折り持って出社です。
上司や上層部にもご挨拶し、お祝いのお言葉とお祝い金を頂戴しました。

出社後は仕事仲間から「出産おめでと~!」「赤ちゃんかわいいでしょ。俺の時も取れればなぁ。」「奥さん大変だったの?(病弱と思われたらしい)」と言われ、育休に対する否定的な意見は(直接的には)言われませんでした。

まさ

陰口は分かりませんが、不満は誰にでもあるものです。

育休中は特にトラブルもなく、仕事が山積みということもなかったので、いつも通りの仕事をしていきます。

STEP
妻の復職と今後の生活を考える

保育園の入所も決まり、妻は復職するのですが、我が家は妻の仕事を優先しているので必然的に私が保育園の送迎をすることになります。
通勤に電車で1時間程度はかかるので、色々と良くして下さった会社ですが、賞与を必要以上に減額されたことも踏まえ転職することに。

事情はそのまま伝え、惜しまれましたが退職願は無事受理されました。

STEP
久しぶりのバイト生活

とはいえ保育園の送迎時間を考えると近場で正職というのは無理があったので、学生時代以来のアルバイト生活に。

まさ

2人目の時に詳しく書きますが、この方法は男性は全くお勧めできません。マジで止めとけ。

と、こんな感じです。
紆余曲折ありましたが、育児休業取得で大変なことってそんなにありません。
そんなことより産まれた赤ちゃんと産後の妻とどう向き合っていくか考え、練習する時間と割り切って行動することの方がはるかに重要です。

男性の育児休業の課題

育児休業は「出産予定日から1年間まで」と定められています。(延長制度もあります)
一方、女性は「産前産後休業」があり、出産予定日前から休めます。

ここが不安
  • 出産直前の大きなお腹で、もし転んだらどうしよう…
  • 仕事中に産まれたらどうしよう…

出産予定日はあくまで予定で変わってしまうものですが、せめて出産予定日の1週間前から育児休業を取得できるようになると良いですね!

まとめ

社内で初めての男性の育休取得でしたが、周りの助けがあり快く受け入れていただけました。
しかし給与と違って賞与は会社のさじ加減で増減できるので、そこがネック。

ですが取得しないことには未来は変わりません!
時代の礎になると思って、1週間だけでも取得してみて下さい。
それで次の人の取得のしやすさが変わってきます!

育児休業のポイント
  • 自分がいなくても仕事が回るように体制を整える
  • 電話やメール連絡を取れるようにしておく
  • 挨拶とお礼はしっかりとする
育児休業のデメリット
  • 収入が減る➡逆に考え「お金を払えば働かなくて済み、育児に専念できる」
  • 周りに負担がかかる➡効率化を考える良いチャンス
育児休業のメリット
  • パートナーの身体的・精神的負担が減る
  • 子どもとの時間を作れ、愛着関係を結べる
  • 仕事復帰後の働き方や家庭での過ごし方を話し合える
  • 働かずに収入を得られる(育児は仕事以上に大変だけどね!)
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