元整備士が見つけた保育現場の壊れやすい場所

目次

始めに

どうも、元整備士という異色保育士のまさです。

ものは使っていれば壊れます。
壊れれば当然使っている人がけがをする恐れがあります。

なので壊れる前に発見できるのが一番!

ここが大変
  • どう点検すればいいのか分からない
  • 忙しくて時間のかかる点検ができない

でもどんな場所が壊れやすいのでしょうか?
実は壊れる場所は大体決まっているものです。

こうすればいい
  • 壊れやすい場所を知る。

とにかくこの一点です。

この記事では実際に私が遭遇したり修理したものを紹介しています。

大物の壊れやすい場所

パーテーション

0歳児・1歳児クラスの必需品がパーテーション。
つかまり立ちに使ったり、ガタガタ揺らして楽しんだりでとにかく壊れやすいです。

園庭の柵も大体同じように壊れます。

要注意ポイント
  • パーテーションのネジ
    →とにかくゆるみやすいです。
     ガタガタするということは、すでにゆるんで隙間がある状態なのですぐ締めましょう。
  • 扉のカギ
    →子どもがガタガタさせたときに力が集中するのがカギの部分。
     開け閉めしにくいなと思ったら歪んでいることが多いです。

カーテンレール

子どもってカーテンで遊びたがりますよね。私もクルクル回ってくるまってました(笑)
カーテンレールは引っ張られることを想定した作りをしていないので壊れやすいです。

ついにこの間歪みました。取り外して少しずつ手で曲げたり、ゴムハンマーで叩いたりして修正OK!
ぶっちゃけ金属の取り扱いに長けていないと修理は困難です。

要注意ポイント
  • カーテンレールを止めているネジ
    →カーテンレールはステンレスやアルミ製なので多少頑丈ですが、それを止めている窓枠部分は大半が木製。
     長年引っ張られているとネジ穴がユルユルなんてことも…。
     ネジ穴を直すことは不可能なので、一回外して少しずらして付け直す必要があります。
  • カーテンのフック
    →ここも引っ張られると弱いです。洗濯のついでに新しいものに交換するのがベストです。
  • カーテンレール
    →金属は弾性(力を加えても元の形に戻る)と塑性(力を加えると元の形に戻らない)を兼ね備え、延性(伸びる)という性質も持っています。

    弾性と塑性を見極めながら元に戻していくわけですが。曲がるということは外側は伸びています。叩いても伸びます。伸びたら戻りません。

    スライダー(カーテンフック引っかけるところ)が文字通りスーッとスライドするところが目標です。さぁやってみよう!

ドア

パーテーションの扉と同様ですが、けっこう落とし穴が…。
でも壊れると素人の修理は不可能なので業者案件です。

壊れないように子どもと一緒にルールを考えていきましょう。

要注意ポイント
  • 戸袋
    →壊れるというわけではないですが、戸袋に紙やおもちゃが入ってしまったということはよくあります。
     長細い棒等で取れればいいですが、取れない場合ドアを外す必要が出てくるので超大変。
     ドアに紙を張るのはオススメしません。
  • ドアのゆがみ
    →下にレールがあれば上下で支えているので多少頑丈です。
     レールが無い場合、上から吊り下げているだけなので歪みやすいです。
     ほら、押すと揺れるでしょう?押さないでください。

本棚

保育室の本棚はあたたかみのある木製が多いですね。そしてかわいい装飾がついている。
この装飾がはがれてしまったみたいで破片が放置されていました。

木のささくれは子供がケガしやすいポイントなので放置しないですぐ直してね♪(圧力)

要注意ポイント
  • 接着剤の塗り方
    →木なのでボンドで十分ですが、はじっこの塗り方が不十分だと、そこが浮いてはがれやすくなってしまいます。
    塗布面積が大きいほどはがれに強いので、全体に薄く塗り、ギュッとくっつけて、はみ出した部分をふき取ってあげるときれいで丈夫になりますよ。

小物の壊れやすい場所

保育園の机は発達に合わせて高さ調整できるものがほとんどです。
動く部分が多いということは壊れる場所が多いということでもあります。

要注意ポイント
  • 足の部分
    →たまに高さを一番低い場所よりも低くしようとロック部よりも低く使う方がいます。
     後で高くしようとしたら足がはまっていて、動かせなくなったということが実際にありました。
     ロック部は安全の為にもキチンと使いましょう。

シャワー

水遊びや草花の水やりに必須なシャワー。
実はけっこう壊れているのを無視されがちです。

要注意ポイント
  • シャワーヘッド
    →水道の蛇口を開けたままでも手元でコントロールできるの便利ですよね。
    実はそのまま放置すると水圧がかかったままになり、ゴムパッキン等の弱い部分が劣化して水漏れの原因になります。
  • 水道との接続部
    →取り付けが不十分だと水漏れの原因となります。
    ネジ三本で止めるものが多いですが、この三本のバランスが一番重要なので、一旦外してバランスよく締めて下さい。

ハンドベル

お遊戯会で使用するハンドベルは「どうやって鳴るんだろう?」と子どもの興味の的です。
中心の鐘を叩く部分をいじってたら外れたそうで担任共々謝りに来ました。

余談ですが、なんで外れたのかの話だけ聴いて「直しとくね~」で直しました。
担任が話をする問題であって何度も叱られても良くないし、困ったときは気軽に言える環境であってほしい。
反省や興味のために修理風景を見せたり、修理内容を伝えてあげるとよりベストと思ってる。

要注意ポイント
  • 接着剤の選択
    →外れただけなので接着すればいい話。衝撃が加わる部分なので今回はグルーガンで接着しました。

    が、ここで思わぬ失態。穴側にグルースティック入れたせいですぐ冷えて接着する前に固まってしまい、ほじくり出すのに苦労しました。

    棒側の先端にちょっと付けてすぐ突っ込むのが正解。

給食室で実際にあったこと

配膳台車

ステンレスで出来ているのが多いので壊れないのでは?と思うかもしれません。
しかし、買い替えることがほぼ無い物なので要注意!

要注意ポイント
  • 溶接部
    長年の使用で割れているなんてことが実際にありました。
    「溶接してよ」と軽く言われましたが、1ヶ所直しても他の部分も劣化は一緒なので、そのうち割れると判断してお断りしました。(そもそも個人で溶接機は持ってない)
  • 車輪
    →本体はステンレスでも車輪周りは鉄製なことが多いです。
    ボルトで止めてあるなら交換可能ですが、溶接なら業者案件です。

ガスレンジ

「急に火がつかなくなっちゃったー!」
給食室は火が命です。無いと仕事にならない!

要注意ポイント
  • 電池切れ
    →大したことないことですが、慌てていると気付かなかったり、パートさんしかいなかったりすると陥ります。
    前兆は点火前の「チチチチ」の間隔がゆっくりになっていくことです。
    交換方法を確認や、予備電池も確保も忘れずに!
  • 何かをこぼした
    →火花の出るところやガスが出るところが濡れていると火がつきません。油で濡れていると更に悲惨です。
    拭いて乾くのを待つしかありません。

包丁殺菌庫

一般の料理屋のキッチンでもお目にかかれないのが殺菌庫。
なんとドアノブが取れちゃったんです。ねじ式だったのでつけられはするのですが、ドアロックと連動が上手くいかない…専用工具が必要っぽいし、ドアそのものも非分解…。
素直にメーカー修理依頼を出しました。

要注意ポイント
  • 丁寧に扱う
    給食室は園児全員分の給食を作る戦場です。保育士以上に時間に追われています。
    その分扱いが荒っぽくなってしまう部分もあるのでしょう。
    とは言え、物は壊れるので慎重に。
  • 報告
    要メーカー修理だということは私から主任と園長に報告しました。
    何故かというとギリギリ使える状態で給食室は報告しなさそうだったからです。
    しかしそのまま使えば確実に壊れて業務が停止することは明白。

    後日、給食室から報告があったかを訊いてみたら「ない」で終わりました。
    「まぁ大丈夫」「誰かが報告するだろう」では済まなくなる事例です。

まとめ

おもちゃも壊れやすいのですが、設備面でも壊れやすいところは色々あります。

点検のポイント
  • 動く場所は壊れやすい
  • ネジはゆるむもの
  • 経年劣化は必ずある

この3点を意識して点検すると壊れた場所の発見率が段違いです。
事故を防ぐ為にも点検はしっかり行いましょう!

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